伝統的なブランドが人気のアコースティックギターの中では、80年代後半から20年ほどしか経っていない「若い」ブランドとも言えるコリングスです。
創業者のcollings(コリングス)は、一見ギタリストには見えない風貌ですが、彼が手がけるギターは1950年代以前のビンテージにも負けない音質を出したい思いを込めて制作しています。戦前のスタイルを基礎としながらも独自のこだわりによる研究を重ね、そのレベルを大きく上げることに成功した彼は、ビンテージ研究家のジョージ・グ ルーンに、「新品にしてヴィンテージを凌駕する」と言わせたそうです。その人気は全米にとどろき、現在では50人程度の従業員を抱えるほどの大きな会社になりました。
ビンテージがなぜ良い音が出るのかを徹底的に研究、年数を経て音が変わる理由に、塗装の性質の変化がり、その乾き具合や木材との融合具合によって、何十年も経った後に素晴らし音色に代わることがわかったようで、その音質の変化を大きく感じさせてくれるのがコリングスのギターです。コリングスのギターは、修復のために少し接着剤を使っただけでも音質が変わるのがわかるということから、レベルが高くとても敏感な物なのかもしれません。 ビル・コリングスの造り出す楽器達は、ヴィンテージギターへの深い造詣を持ちつつもより良い手法はうまく取り入れる事で産まれ、現在使い得る最良の逸品と言えるのではないでしょうか。現在ではアコースティックギターの他にもエレキギターやセミアコやフルアコなどのハコ物、マンドリンやウクレレ等も製造しています。