シャトー・ペトリュスは、ポムロール台地の北東最上部に位置しています。
ポムロールの土壌は粘土と砂礫が混在し、更にその下にはcap de fer(鉄の頭)と呼ばれる酸化鉄からなる地層がある特殊な土壌です。
粘土質がブドウに力強さを与えるのに対して、砂礫質は柔らかさと繊細さをブドウに与えます。
このような土質が「ペトリュス」の原料であるメルロに特有の風味をつける結果となっていると言われています。
公式格付け制度がないにもかかわらず、「ペトリュス」はポムロールでNo.1のワインであると言われています。
その地位を不動のものにするために、驚くべき手間と細心の注意を払って「ペトリュス」は作られています。
ブドウは一本の樹木に6~8房しか残さないほど剪定し、摘み取りは晴天で乾燥した日の午後だけで行われます。
仕込みは除梗を完全に行わず30%程度の果梗を残し、発酵槽の中での仕込みは2~3週間に及び、収穫3ヶ月後、テストをして合格したもののみ「ペトリュス」として販売対象となります。
この時はねられるワインの量は総収穫量の15~30%に当たると言われています。