1960年以前は、スコットランドのほとんどの蒸留所がそうであったように、アイラ島にあるウイスキー蒸留所も歴史的にピートをふんだんに使用したウイスキー造りが主流でした。
しかし、60年代に入るとブルイックラディはそのスタイルを変え、現在世界中で愛されているピートをほとんど焚かないブルイックラディへと生まれ変わりました。
蒸留所背後の丘の上にある泉から引く仕込み水は、アイラの他の蒸留所の水に比べてピート香も少なく、さらにスチルの首が極端に細く長いことから、アイラモルトの中では比較的軽めでドライ、クリーンなモルトに仕上がっています。
口当たりは柔らかくラム・レーズンのような独特の風味があり、なおかつアイラ・モルトの特徴の潮や海藻の香りもしっかりとあり、ブルイックラディはモルト作りにおいて、徹底した伝統的なスタイルをかたくなに守っている数少ない蒸留所です。
木の床はもちろん、ポットスチルも操業当時からの物をそのまま使用し、釜が付いていないオープンスタイルのマッシュタンは100年前の鋳鉄製。
アイラ・モルトの中でもっとも香り豊かな食前酒です。