自然の中に囲まれて建つ宮城峡蒸留所は、赤レンガの建物が印象的です。
「美しい自然がおいしいウイスキーを生む」と言い、竹鶴政孝氏は宮城峡蒸溜所の建設時、木々の伐採を、極力禁じました。
宮城峡では、直火でなくスチームでじっくりと加熱して蒸溜します。また、ポットスチルも余市のストレート型ではなく、首の付け根が円く膨らんだバルジ型になっています。
この膨らんだ部分の働きで、重めの香り成分を含んだ蒸気の一部が液体となって釜に戻るため、華やかなモルトが生まれます。
その華やかでやわらかな個性ゆえ、時に女性的と形容される宮城峡モルト。
その品質は世界からの評価も高く、2004年には宮城峡蒸溜所もSMWSに認定されました。